バート・イシュル

ザルツブルグからハルシュタット行きのバスに乗り、湖水地帯（ザルツカンマーグート）を縫うように走ること、1時間40分ぐらいでオーストリア最古の湯治場があるバート・イッシュルに到着します。バート・イッシュルは2つの川の合流点に出来た山間の町です。
バート・イッシュル駅（鉄道の駅）のそばにカイザー・テルメと言う塩分を含んだ温泉施設が有ります。中には温泉プールもあり気軽に利用できます。
また100メートルも離れていない所に飲泉場トリンクハレTrinkhalleも有ります。ここでは、温泉水を飲みながら本を静に読んでいる人に出会います。また、この飲泉場は夏になると、演奏会場に早変わりし、沢山の人が演奏に聞き入ります。
毎年7月中旬から8月下旬にはクーアハウスKurhausにて音楽会があり、多くの人達がこの音楽会を目当てにこのバート・イッシュルを訪れます。滞在当時この期間中だったため、正装した紳士淑女が音楽会に出かけるのに出会いました。
音楽と言えば、この地にはオペラ「メリーウイドウ」の作曲家フランツ・レハールが晩年過ごした家があります。町の中央からトラウン川の対岸直ぐ側です。
トラウン川沿いに遊歩道があり気持ちの良い散策が楽しめます。
ホテルのレストランも川沿いにテラスを設け、観光客が川の流れを眺めながら、くつろいだ雰囲気で夕食をとっている姿が見かけられます。

皇帝フランツ・ヨーゼフは、夏になるとこの地を毎年訪れ過ごしたそうです。皇帝の別荘は、イッシュル川に面しています。建物の前の庭園は噴水が出る池を配した立派なもので、田舎町にあっても、さすが皇帝の別荘ともなると桁が違うようです。